スペースコレクション宅配と流通業の競争激化
無店舗販売の成長は、既存の流通業における競争状態をさらに一段と強め、流通業の構造的な変化を引き起こす可能性を持っています。
こうした影響とは、さしずめ二つの次元で作用しています。
まず最初に明らかにしなければならない点は、先に指摘した流通チャネル短縮に伴なう影響です。
通信販売の成長、産直の興隆、書籍宅配の試みは、既存の卸売業や小売業を経由しない商品の販売が拡大していることを意味します。
従って、無店舗販売の成長はこれらの既存流通業の既得権益を犯すものとなります。
しかも、無店舗販売はスペースコレクション宅配便というリーズナブルなコストの優れた輸送サービスが提供されているため、既存の販売形態により便利であり、新鮮であり、値段が安いといった有利な側面を持っています。
当然ながらこのことは、既存の流通業における競争状態をさらに一段と強化し、既存の流通業に大きな影響を及ぼすことになるのです。
さらに、無店舗販売を通した異業種による流通業への参入が積極的に行われていることの影響です。
無店舗販売は既存の流通業だけでなく、メーカーやテレビ・新聞の媒体などさまざまな業種が参入しています。
無店舗販売という事業の性格から参入が比較的容易であり、何らかの関連を持った異業種の進出が盛んに行われています。
こうして今まで流通業に直接関係していない企業でも比較的容易に事業展開できるのであって、この面からも既存の流通業は激しい競争に置かれていることになる。
そして、こうした異業種による参入の最たるものが、スペースコレクション宅配便を展開しているトラック企業自身による無店舗販売の展開です。
これはスペースコレクション宅配便企業にとっても全く新しい試みであるが、本来強力な物流機能を基盤として持っているトラック業者が無店舗販売に進出することは、小売業に新たな競争激化をもたらしています。
周知のようにわが国の流通業は、卸売業にしろ小売業にしろ、零細中小規模の事業所が群生する構造となっています。
しかし最近において小売業では、商店数の減少傾向がはっきりと現れており、後継者難や地価高騰などの要因が重なり合って大きな構造的変化が生じています。
こうした状態のなかで、無店舗販売の成長は、わが国流通業の構造的変化をさらに加速する働きをし、なおかつ新たな流通業の構造を形成する一つの契機となることは否定できないでしょう。
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