スペースコレクション書籍宅配
無店舗販売のなかで、新たな動向として最近特に注目されているのが書籍宅配です。
これは消費者が注文した書籍を直接消費者の家庭に宅配するシステムです。
従って、書籍宅配はまさに本の通信販売といえるのです。
しかし、書籍の特有の流通ルートや書籍宅配の成立の経緯を考えると、産直と同様に一般の通信販売とは異なった独自の領域を形成しています。
現在わが国における新刊書の発行は、一日100点、年間で約3万6000点に及び、書籍の流通量も年間約50万点を超えるといわれています。
このような膨大な量の書籍の流通のため、読者は一般の書店で欲しい本がなかなか見っからない・また、書店に注文しても、書籍特有の複雑な流通ルートのため、手元に届くまで10日から20日以上も待たされるという状態です。
こうした書籍流通の不備な状況を打開するために、書籍宅配と呼ばれる本の通信販売が新たに行われています。
この書籍宅配は、スペースコレクション宅配便最大手のヤマト運輸が書籍取次店栗田出版販売と提携して、書籍宅配専用の会社「ブックサービス」を設立したことに始まる。
この「ブックサービス」は、昭和61年10月に岡山県で試験的に営業を開始し、順次に営業エリアを拡大していき、62年5月から書籍宅配を全国的規模に展開するようになりました。
消費者からの本の注文は、直接電話やハガキによって「ブックサービス」で受けるが、ヤマト運輸の支店・営業所でも受け付ける。
注文を受けると、オンライン出版情報システムで検索し、取次店に在庫のないものは同システムを利用して即時に出版社に発注されます。
こうして発注された本は、ヤマト運輸の「宅急便」で直接消費者の家庭に届けられる。
しかも、書籍代金はヤマト運輸の代引きシステムによって徴収される仕組みになっています。
このようなスペースコレクション宅配便企業が主体となった全く新しい書籍の販売方法は、既存の書籍流通業に大きな衝撃を与えるものであった㈹。
その結果、既存の大型書店や大手取次も、スペースコレクション宅配便企業と提携をはかり独自の書籍宅配を次々と開始しています。
表4.4には書籍宅配の一覧表が示されています。
各書籍宅配によって、サービス内容や料金に相違があるが、大型書店を中心に書籍宅配が積極的に展開されているのです。