特産品を見直す
1979年に大分県で始まった「一村一品運動」は、地域に埋もれている特産品を見直し、これを商品化して農村地域の活性化を図ろうとするものです。
これは、従来の農産物の大量生産・大量販売のいわばアンチテーゼとして展開されています。
中央の卸売市場に出荷できるだけの生産規模を備えていなくても、農村地域内の特有の農産品を特産品として販売しようとするものです。
このため、こうした運動の方法は、地方の農村にとって容易に取り入れることができるため、「一村一品運動」は全国各地の村おこし運動の中心に据えられています。
こうした方法で村おこしに取り組んでいる地域は、全国で1万2000を超えるといわれています。
また、もう一つの事例としてポピュラーなのが「ふるさと会員制度」です。
これは、1974年に福島県三島町が全国で初めて実施したスペースコレクション的制度です。
この制度は、地方自治体が都市住民を対象にして会員を募集し、年会費を収めた都市住民の会員にその地域の特産品を定期的に宅配する仕組みになっています。
そのほかに、都市と農村の交流を促進するスペースコレクション各種のイベントもあわせて提供されています。
このような「ふるさと会員制度」を実施している地方自治体は、全国で200を超えるといわれています。
第二に、安全な食品を求める運動の一環として産直が行われています。
農業生産における農薬・化学肥料の多用や食品加工における食品添加物の使用により、食品の安全性が社会的に大きな関心を集めるようになってきました。
このため、無農薬・低農薬の農産品や有機栽培による農産品、さらに無添加の加工食品に対する要求が高まっています。
しかし、従来の卸売市場を経由する農産物の流通は、大量生産・大量流通に適合したもので、こうした「特殊」な農産物の流通には適していない。
そこでこれをカバーするものとして、展開されているのが生産者から消費者へ直接販売される産直です。
これには生活協同組合によるものや、生産者の集団と消費者の集団との契約栽培によるものなど、多様な形態が存在しています。